【SFヒューマンドラマ】ユピテルとイオ(2019)Netflixオリジナル/あらすじと感想【ネタバレ有り】
2019年公開のNetflixオリジナル映画「ユピテルとイオ」のレビューをネタバレ有りでご紹介。
おおまかなあらすじから、筆者の感想、良かったところ・悪かったところをわかりやすく解説。
この映画は「SF」「ヒューマンドラマ」「ディストピア」「ギリシャ神話」これらが好きな人におすすめです。
作品情報
2019/01/18公開、96分、アメリカ、SF、ヒューマンドラマ
監督:ジョナサン・ヘルパート
脚本:クレイ・ジーター、チャールズ・スパノ、ウィル・バサンタ
キャスト:マーガレット・クアリー、アンソニー・マッキー、ダニー・ヒューストン
Netflixで視聴可能
※本ページの情報は2020年2月時点のものです。 最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
『ユピテルとイオ』予告編 - Netflix [HD]
あらすじ
近未来。地球の大気汚染は深刻化し、人類の大半は木星の衛星『イオ』の軌道上にあるコロニーで生活をしていた。
滅びゆく地球にただ一人残り、再復興へのわずかな可能性を模索し続ける科学者サム・ウォルデン(マーガレット・クアリー)は日々調査と研究に明け暮れていた。
ある日、コロニーに住む恋人イーロンから一通のメッセージが届く。
それは『数日後に地球から最後の脱出船が旅立つ』という内容だった。
移動用の酸素が足りないため脱出船に乗ることを諦めていたサムだったが、気球に乗った男マイカ(サム・ウォルデン)が現れ……
レビュースコア(100点満点)
28点/100点
この映画を一言で表すと
少女が葛藤しているのを眺める超繊細SFヒューマンドラマ
映画の感想
典型的な『雰囲気を楽しむ』映画。
世界観はとても良いと思いますが、話は単調で盛り上がるシーンは殆どありません。
見たあとの感情は『無』でした。
途中、ギリシャ神話が絡むので知的な映画っぽく見えますが、あまり深みは感じ取れないです。
最後まで淡々と進み、スッキリすることも感動することもなく終わります。
主人公サムが情緒不安定?
『希望を諦めない聡明な女性科学者』と思いきや、現実と向き合わない自分勝手な少女でした。
有名科学者である父親が亡くなった事をずっと黙っていたり、恋人がいるのに急にマイカにキスを迫ったりと、やることなすこと意味不明な行動が多くて観ていて不安になります。
長年孤独だったおかげで精神が壊れてしまったのでしょうか……
気球に乗る前のシーンで『あまり時間がない』とマイカが真剣に言っているのにも関わらず、一人で美術館(廃墟)に没頭するという協調性の無い一面もありました。
話のテンポがスローでずっと同じ場面が続く
マイカと共に脱出船を目指すSFサバイバルちっくなストーリーなのかと思ったら、ずっとサムの家での会話シーンばかり。
時間を確認したのですが、開始から70分くらいまでサムの家に居続けます。
※本編が90分しかない映画です
あと、何をするのにも動きが遅めなのが凄く気になりました。
物を掴む、歩く、喋る、見つめるなど、行動がいちいちスロー気味。
一部のシーンだけなら気になりませんけど、最初から最後までこのペースが続くので『もうちょっとテキパキ動こうよ!』って思ってしまいました。
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モヤモヤが残るエンディング
イオに飛び立つ最後の脱出船を目指して二人ではるばる移動してきたのに、最終的にサムは『やっぱり私、地球に残るわ』と。
えーーー。
決心して着いてきたんじゃないのかーい。
それとも最初からサムは美術館が観たいだけで、イオに行く気はなかったのかな……
サムの考えることは最後までよくわかりませんでした……
結局マイカは一人で気球に乗りました。
海辺のシーンに移り変わり、地球に残るサムに子供が駆け寄って映画は終了です。
いや、子供出来たんかい。っていう。
それならますますイオに向かうべきでしたし、サムの行動にモヤモヤします。
地球はガスマスクが必須、サム達以外に人間は居ない、食べ物は野菜のみ(動物は居ないらしい)
子供の人生がハードモードすぎて逆に今後が気になります。
続編に期待(無さそうだけど)
それでは最後にこの映画の良かったところ、悪かったところを箇条書きで記載していきます。
評価まとめ
良かったところ
- 序盤の研究シーンは面白い
- 廃墟となった美術館が幻想的で綺麗
- 時間が短いので手軽に観ることができる
悪かったところ
- 登場人物の心情がわかりにくい
- 話のテンポがスロー気味
- 暗いシーンが多い
- 場面展開が少ない
簡単に言うなら『何も起こらない』映画。
地球から出ていく、出ていかないの葛藤をずっと繰り返していました。
以上、ユピテルとイオのレビューでした。